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「社会的課題へのソリューションを追求して」
今回は、株式会社トプコンの川田様、山口様、中村様にお話を伺いました。
この度、株式会社トプコンは光学業界では初の試みとして、ユニフォームにフェアトレードコットンを採用しました。
同社のSDGsやフェアトレードへの考え、取り組みについてインタビューしました。
フェアトレード・ラベル・ジャパン
吉野彩夏(学生インターン 法政大学法学部国際政治学科3年)
取材日 2021年4月21日
― 株式会社トプコンとは?
“「医・食・住」に関する社会的課題を解決し、豊かな社会づくりに貢献する” ことを「TOPCON WAY」として経営理念に掲げ、高い技術力を活かした
画期的な製品を世界中に提供している企業です。
世界的な高齢化に伴う眼疾患の増加、人口増加に伴う食料不足への懸念、インフラ需要に伴う技術者不足などの社会課題に対し、トプコンのITやネットワーク技術を
使った眼健診(スクリーニング)の仕組みづくり、農業や建設工事の自動化、DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進しています。
株式会社トプコンは、1932年に、これまでヨーロッパから輸入していた測量機を国産化することを目的として、陸軍省の要請で設立されました。
戦後は独自の技術をビジネスに繋げ、測量機やカメラ、双眼鏡のみならず医療機器など幅広い分野へ展開します。
1994年に建機の自動制御技術を持つアメリカのベンチャー企業を買収したことがターニングポイントとなり、積極的な海外M&A戦略で事業領域、市場を拡大。
現在では海外売上比率78%を誇るグローバル企業へと成長しました。
ベンチャー的精神を忘れずチャレンジングスピリットで、創業以来培ってきた光学技術を基盤として独創的な先端技術やシステムを融合し、世界中の社会的課題の解決に取り組んでいます。
新ユニフォームを着たトプコングループ㈱トプコンオプトネクサス(福島県田村市)の社員の方々
― 今回、ユニフォームにフェアトレードコットンを採用されたとのことですが、導入のきっかけは何だったのでしょうか。
今回ユニフォームを実に30年ぶりに更新することになり、気分一新、何か新しいものを取り入れたいと思ったのが始まりでした。プロジェクトチームを作り、新ユニフォームの考案を行う中で「フェアトレードコットン」に出会いました。
フェアトレードの取り組みは「社会的課題を解決し、豊かな社会づくりに貢献する」という当社の経営理念にも合致するため、フェアトレードに賛同し導入することを決めました。
― 商品開発から完成までのプロセスを教えてください。
製造現場の声を積極的に取り入れて、ポケットの位置や数、また、ボタンからファスナーへの変更など機能面の向上を重視しました。また、デザインも今風のよりスタイリッシュなものにしました。
腕には、フェアトレードの認証マークが入っています。プロジェクトチームの発足から発注までに約半年かかり、試行錯誤を重ねてようやく完成したものです。現在、このユニフォームは本社や日本国内の事業所、営業所など全ての社員が着用しています。
― すでにSDGsへの取り組みも積極的に行なっていらっしゃるようですが、SDGsやフェアトレードに対する考えを教えてください。
フェアトレードもSDGsに関連した取り組みであり、新興国で適正な取引が行われるようにするというのは非常に大事だと思っています。
当社のCSR基本方針の中でも児童労働には断固反対であることを掲げておりフェアトレードと合致しています。
今回導入したフェアトレードコットンのように、きちんとした公正な取引のもとに成り立っている製品を取り入れたことでどこに出しても恥ずかしくないものだと自負しています。
― フェアトレードに取り組む民間企業を今後増やしていくには?
積極的なPR活動を行うことで世の中全体の気運が高まっていくと思うので、企業側が発信することが大事だと思います。
小さな活動でも一つ一つ積み重ねて賛同者を増やしていくことで認知度を高めることができます。
例えばフェアトレードにはコットンだけでなく、コーヒーやチョコレートなどいろいろな製品があるのでそういったものにもっと触れる機会が増えていけば良いですよね。
― 今後のフェアトレードやSDGsに対する取り組みへの意気込みをお願いします!
当社の事業が「社会的課題の解決」にそのまま直結しているため今後もブレずにこの道を突き進んでいきたいと思っています。当社の経営理念とうまく組み合わせてトプコンとしてできることを行っていく中で当社の存在をより多くの人に知ってもらい、理念に共感してくれる人を増やしていきたいです。
インタビューを終えて
株式会社トプコン紹介