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Fairtrade Internationalは、生産者の利益を増やすことを目的とし、カカオとコーヒーのフェアトレード認証を申請する生産者組合とトレーダー(輸入組織、製造組織、卸組織)に適用される新しい要件を発表しました。
この要件は2020年6月1日に発効され、生産者組合およびトレーダーの新規申請者に対し、フェアトレード条件での販売が確保できているかどうかコミットメントを義務付けるものです。このコミットメントは、フェアトレード認証ラベルを表示して製品を販売するエンドバイヤーによって確認され、それぞれの国のフェアトレード組織によって検証されなければなりません。
この決定は、農家が生計を立てられるようにするというFairtrade Internationalのコミットメントの一環として行われます。この要件は、生産者組合やステークホルダーの意見から、Fairtrade Internationalが実行した政策の1つです。
「この変更は、新たに認証されたコーヒーまたはカカオ生産者組合がフェアトレード条件で直ちに販売できるようにすることで、農家メンバーに利益をもたらすことを保証すること、そしてすでに認証を取っている既存のフェアトレード生産者組合もまた、需要の増加に応じてフェアトレードの販売を増やしていけることを目的としています。」と、Fairtrade Internationalの基準・価格設定ディレクター、Gelkha Buitragoは述べています。「農家は彼らの働きに対し、まともな生活に必要な対価を得る権利があります。フェアトレードの最低価格とプレミアムが保証されるフェアトレード条件で生産物を販売できることは、とても重要な部分です。」
コーヒー生産者は、1年以上の間、1ポンド当たり平均1米ドルを下回るという、歴史的に低い国際相場に直面しています。価格は、ほぼすべての小規模農家の生産コストを大幅に下回っています。1ポンド当たり1.40米ドルに設定されたフェアトレード最低価格とそこに上乗せされるプレミアムは、こうした市場価格が低迷している際にはフェアトレードコーヒー農家のセーフティネットとして機能しますが、フェアトレード条件で販売される数量は、最終的な買い手のコミットメントに依存します。
西アフリカのカカオセクターの課題も大きく、コートジボワールのカカオ農家世帯の大半は極度の貧困で暮らしています。2019年10月から、フェアトレードは生活所得への一歩として、カカオ最低価格とプレミアムを20%引き上げました。Fairtrade Internationalのカカオ担当シニアアドバイザーJon Walker氏によると、2019年速報値で、コートジボワールのフェアトレードカカオの販売量は前年対比で11%以上の減少であることに対し、フェアトレードカカオ生産者組合とその農家メンバーへの収入は35%近く増加しました。
しかし、個人レベルでは、一部の農家はこの利益を継続的には得られないでしょう。業界パートナーと協力して、我々は過去数年間に見られたようなフェアトレード取引量の成長を取り戻さなければなりません。」と、Walker氏は述べています。
新しい要件は、14ヶ月間、または現在見直されているコーヒーとカカオのフェアトレード基準の改訂に取って代わるまで有効になります。生産者およびその他サプライチェーンのステークホルダーは、フェアトレード基準のレビューの過程で、意見を提出することが可能です。
生産者団体およびトレーダーのための追加情報は、Fairtrade Internationalのウェブサイトや、フェアトレード認証機関であるFLOCERTから入手できます。
Fairtrade International: https://www.fairtrade.net/
FLOCERT: https://www.flocert.net/
※日本に拠点をおく企業・団体でコーヒー、カカオの認証取得をお考えの方は
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