新着情報
―カテゴリー検索―
新着情報一覧
お知らせ
ご報告
フェアトレードニュース
SDGs目標達成期限の2030年まで残り半分。今、企業が取れる10の行動。
【出典】Fairtrade NAPP
SDGs目標達成期限の2030年まで残り半分。今、企業が取れる10の行動。
ケリー・ハブリリシン
アントニオ・グレーテス国連事務総長は今年(2023年)の持続可能な開発目標(SGDs)サミットは「新たな推進力と行動の加速をもたらす結束の場」でならなければならないと述べています。SGDsの発足した2015年と目標の達成期限である2030年の中間地点を記念し行われたニューヨークでのイベントの主催者は、「進展を加速させる新たな段階の始まり」を呼びかけました。
SDGsを政策立案者にとっての抽象的なもの、または気候変動、拡大する経済格差、民主主義と人権への脅威など多くの危機に対して具体性と緊急性が足りないと無視するのは簡単なことです。
しかし、SDGsは政府や市民社会、民間セクターなどさまざまなステークホルダーをまとめ、人と地球の持続可能性に向けての行動を促進することに成功しています。2030アジェンダの達成に向けた説明責任も優先されており、17の目標の進捗状況はOur World in DataによるオープンアクセスのSDGトラッカーにて確認することができます。
SDGsの目標の基礎となる169のターゲットのうち、食料と農業に関係のないものはほとんどありません。フェアトレードでは、国際フェアトレード基準や農家と労働者がフェアトレード・プレミアムを使用してSDGsの目標達成に貢献する仕組み、生産者に多くのリソースを与える私たちのパートナーシップやプログラム、グローバル・サプライ・チェーンにおける人権リスクなどの開発課題に取り組む企業との共同などを通して、私たちが最も貢献している12の目標を特定しました。
最近著者はビジネスが2030アジェンダ成功に向けた進展を加速させるためには何をすべきかを議論するBusiness Fights Poverty の専門家パネルに招かれました。農家は世界的な脅威に対してレジリエンスを構築し、いくつかの国で導入されつつある新しいサステナビリティに関する法律に準拠する準備をするなど対応を進めています。しかし、気候変動の壊滅的な影響や、パンデミックや紛争の脅威の増大によって過去数十年間のSDGsの利益が失われつつあることは明らかです。企業はもっとも影響力のある集団勢力の一つであり、SDGsを優先することで利益を得ることができるセクターとして、早急に行動を起こす必要があります。
Business Fights Poverty の主催で行われた豊富な意見交換を元に、企業が国際的な目標の達成に向けた進捗を加速させられる10の方法を紹介します。
SDGsは「あったらいいもの」ではなく、サステナブルなビジネスの運営やサプライチェーンのために「必要不可欠なもの」であると理解をする。
SDGsを受け入れなければ、企業が長期的に繁栄する可能性は低いでしょう。OECDによると、多くの民間組織はサステナブルな製品やサービスの開発は「経済的に実行可能」であると考えています。SDGsへの注目度が高まるにつれ、企業へのビジネスチャンスと社会の付加価値の両方が拡大する可能性があります。
サプライチェーンで問題が見つかると、「切り捨て」たくなりますが、農家や労働者、そしてそのコミュニティを捨て、危険に晒すのではなく、状況と生活の改善に取り組む方が責任感を見せることができ、さらにサステナブルです。
労働組合に加入し、団体交渉を通じて交渉する権利(SDGs 8)などの労働者の権利を守るようにサプライヤーに働きかける。
生産性の向上や離職によるコスト削減は、社会的なサステナビリティに取り組む企業が生み出す良い影響の一例です。
生産者や農家と協力をして差別を禁止し、特に女性や若者、移民労働者などの平等を促進し、ジェンダーに基づく暴力や性虐待から保護することによって、不平等をなくす。(SDGs 5, 10)
インクルージョンと男女の平等を促進することは、成功する革新的なビジネスの強力な特性です。アフリカ開発銀行の数カ国のデータに基づいた報告書によると、農業では肥料や土地の割り当てといった状況で女性が男性と同等の資源を持つことによって、農業全体の生産性が最大10%向上し、最大13%の世帯が貧困から脱却できると言われています。
バナナ農園や花卉農園で働く労働者への生活賃金や、カカオやコーヒー農家への生活収入など、人間らしい暮らしをするために必要な賃金の獲得を促進するセクター別のイニシアティブを支援すると確約する。(SDGs 1, 2, 8)
デジタルインクルージョンと質の高い教育のためのパートナーシップを構築する。(SDGs 4)
研修や技術の継承に力を入れるビジネスは長期的にサステナブルであり、競争力も高まります。
カーボンニュートラルに積極的に関わり、サプライチェーン内の全ての人にも行動を働きかける。生産者やサプライヤーと協力し、ゼロカーボン、ゼロ・ウェイスト戦略を実施する。(SGDs 7、11、12、13)生産者のオーガニックへの以移や他の気候変動に強く、アグロフォレストリーなどの環境にやさしい農法を採用できるように支援する。
率先してサステイナビリティへの取り組みを示し、他社も巻き込む。積極的にサプライチェーンにおける協力やパートナーシップを模索する。
そうすることで同じ原産地から調達している生産者や企業は集団でより大きい影響力を与え、利益を得ることができます。(SDGs 17)
汚職防止や人権と環境デューデリジェンス(SDGs 16)、善良な企業行動(SDGs 12)やオープンで透明性の高いデータの共有など、より良い規制と責任あるビジネスを採用する。
これによって、サステナビリティを公平な競争の場にできます。
小規模農家の子どもたちは農業は公正なシェアが得られ、実行可能で持続可能な職業であると考える場合にのみ、親と同じ道を歩むことを選びます。(SDGs 4、5、8)
フェアトレードは企業や市民のみなさまがSDGsが定めるさまざまな目標の達成に貢献する一つの手段です。
2030年までの収穫期は残り7回となった今、私たちはサステナブルな世界に向けて早急に責任を持った行動を取るべきです。
Business Fights Poveryの詳しい議論の情報や要約のダウンロードはこちらから。
2023年9月15日
ケリー・ハブリリシン (Head of Global Resource Mobilisation at Fairtrade International)
【出所】
▶︎https://www.fairtrade.net/news/10-things-companies-can-do-to-drive-progress-toward-the-sdgs
SDGsは「あったらいいもの」ではなく、サステナブルなビジネスの運営やサプライチェーンのために「必要不可欠なもの」であると理解をする。
労働組合に加入し、団体交渉を通じて交渉する権利(SDGs 8)などの労働者の権利を守るようにサプライヤーに働きかける。
生産者や農家と協力をして差別を禁止し、特に女性や若者、移民労働者などの平等を促進し、ジェンダーに基づく暴力や性虐待から保護することによって、不平等をなくす。(SDGs 5, 10)
バナナ農園や花卉農園で働く労働者への生活賃金や、カカオやコーヒー農家への生活収入など、人間らしい暮らしをするために必要な賃金の獲得を促進するセクター別のイニシアティブを支援すると確約する。(SDGs 1, 2, 8)
デジタルインクルージョンと質の高い教育のためのパートナーシップを構築する。(SDGs 4)
カーボンニュートラルに積極的に関わり、サプライチェーン内の全ての人にも行動を働きかける。生産者やサプライヤーと協力し、ゼロカーボン、ゼロ・ウェイスト戦略を実施する。(SGDs 7、11、12、13)生産者のオーガニックへの以移や他の気候変動に強く、アグロフォレストリーなどの環境にやさしい農法を採用できるように支援する。
率先してサステイナビリティへの取り組みを示し、他社も巻き込む。積極的にサプライチェーンにおける協力やパートナーシップを模索する。
汚職防止や人権と環境デューデリジェンス(SDGs 16)、善良な企業行動(SDGs 12)やオープンで透明性の高いデータの共有など、より良い規制と責任あるビジネスを採用する。