フェアトレードとサステナビリティ
サステナビリティ(sustainability)とは、「持続可能性」という意味を持ちます。世界には、 いまだ貧困や飢餓、児童労働・強制労働といった人権侵害、地球温暖化による気候変動など、深刻な課題が横たわっています。 将来にわたり、人や地球環境を犠牲にすることなく、持続可能な暮らしを実現するため、世界的にサステナビリティへの取組みが求められています。
フェアトレードは、貿易のしくみをより公平・公正にすることにより、特に開発途上国の小規模生産者や 労働者が、自らの力で貧困から脱却し、地域社会や環境を守りながら、サステナブルな世界の実現を目指す取組みです。
2015年9月、国連サミットで、150を超える加盟国首脳の参加のもと、その成果文書として、 「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択されました。アジェンダは、人間、 地球及び繁栄のための行動計画として、貧困や飢餓、エネルギー、気候変動、平和的社会など、2015年から2030年までに 達成する目標として、17の目標と169のターゲットからなる「持続可能な開発目標 Sustainable Development Goals(略称SDGs)」を掲げました。
フェアトレードの取組みは、まさにこのSDGsが掲げる17の目標のほぼすべてに関係しています。世界人口の40%は農業で生計を立てています。 いまだ世界に1億5200万人いる児童労働の70%以上が農業に集中しています。サステナブルな農業と貿易を促進し、持続可能な消費の具体的な選択肢 としてフェアトレード商品の普及推進をしてきた国際フェアトレード認証は、特に以下の8つの目標達成に大きく寄与するものとして、国際機関や 国内外の多くの企業からの注目が集まっています。
2016年3月、Fairtrade International(国際フェアトレードラベル機構 / 本部組織)は、欧州各国におけるSDGs達成に向けて、European Commission(欧州委員会)の戦略的パートナーに選出されています。
※ フェアトレード・ラベル・ジャパンは、2017年9月に公募されたジャパンSDGsアワードへ参加。同年12月、「日本国内で広がるSDGs推進のグッドプラクティス(優良事例)として,各種フォーラムや国際会議等の機会を捉えて,日本政府としても積極的に発信していきたい」と運営事務局より、参加賞とメッセージをいただきました。