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【インタビュー記事】第27回 アストラゼネカ株式会社 「フェアトレード・ワークプレイスとして初の登録企業に。社内カフェのお取組み」

2024/08/05(月)
第27回 インタビュー アストラゼネカ株式会社
「フェアトレード・ワークプレイスとして初の登録企業に。社内カフェのお取組み」


2024年7月に新しく始まった「フェアトレード・ワークプレイス」制度の初の登録企業となったアストラゼネカ株式会社は、世界125ヶ国に革新的な医薬品を届けるバイオ医薬品企業アストラゼネカの日本法人です。
日本法人では2024年2月から大阪と東京オフィスの社内カフェにてフェアトレード認証のコーヒーと紅茶が導入し、積極的にフェアトレードに取り組んでいらっしゃいます。2024年3月には、フェアトレード・ジャパン事務局長の潮崎が日本法人の従業員向けにフェアトレードミニレクチャーを実施しました。
また、アストラゼネカのパスカル・ソリオCEOは2023年TIMEが選ぶ世界の最も影響力を持つ気候変動問題のリーダーの100人選ばれ、アストラゼネカは、脱炭素をはじめとするサステナビリティに積極的に取り組む企業です。児童労働や途上国の人たちの搾取を禁じ、企業として責任ある購買行動を果たすべく調達ガイドラインも策定しています。

アストラゼネカのStories
 「フェアトレード認証製品の社内カフェ提供に伴い「コーヒー2050年問題」を学ぶ」
 https://www.astrazeneca.co.jp/stories/news/fairtradejapan.html

今回アストラゼネカ日本法人の取り組みやフェアトレードミニレクチャーの感想についてインタビューさせていただきましたので、ご紹介します。

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インタビュアー:フェアトレード・ラベル・ジャパン
田中理歩 (学生インターン・(取材当時)国際教養大学 国際教養学部 4年)
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アストラゼネカの日本におけるフェアトレードの取組み
アストラゼネカ株式会社は、2024年2月に大阪と東京オフィスの社内カフェにてフェアトレード認証のコーヒーと紅茶を導入しました。サステナビリティを積極的に推進していく会社方針のもと、社内のカフェのリニューアルの際にフェアトレード導入が決まりました。導入の際には、多くの従業員・役員が参加する全社的なタウンホールミーティングや社内Webサイト上でも、フェアトレードのドリンク販売が告知されたそうです。
社内カフェに行くと、フェアトレードについて分かりやすく解説された掲示板が目に飛び込んできます。カフェメニューの中でも、フェアトレード商品が一番目立つ位置にあり、多くの従業員が、自然とフェアトレードを知ることができます。
2024年7月に新しく始まった「フェアトレード・ワークプレイス登録制度※」では、同社は第1号登録企業なりました。
(※社内食堂等の飲食・物品等にフェアトレード認証品を導入している企業の登録制度)

2024年3月に、フェアトレード・ジャパン事務局長の潮崎がフェアトレードミニレクチャーを実施した後、従業員の方々にインタビューを実施させていただきました。
佐藤さん、原口さん、高山さん、橋本さん(コマーシャルエクセレンス部)にお話をお聞きした内容をご紹介します。

左上から:ミニレクチャーの様子、レクチャー時に配られたフェアトレードのお菓子、
配られたフェアトレード認証のコーヒーと紅茶、社内カフェのメニュー

Q: 以前からフェアトレードについて知っていましたか?
佐藤さん、高山さん、橋本さん:知りませんでした。
原口さん:私は少し知っていました。私がフェアトレードを知るきっかけになったのが、20年以上前に京都で入ったお店で買ったドライマンゴーがフェアトレードだったことです。それがすごくおいしくて、フェアトレードのことを調べてみたことがありました。今日のフェアトレードミニレクチャーを通して、色んな種類のフェアトレードの商品があることを改めて知ったので、お店等でまた見てみようと思いました。

Q: 社内カフェにて導入された後の社内の反応はいかがでしたか?
佐藤さん:アストラゼネカはサステナビリティに関する取組みをいつも先駆的に進めている印象があるので、フェアトレードの導入についても流石だなと感じました。社内カフェで値段が他のコーヒーと変わらないので、フェアトレードのものを買おうと思いました。フェアトレードコーヒーが売り切れの日もあり、泣く泣く他のコーヒーを購入した日もあります。
原口さん:社内向けWebサイトに「フェアトレードコーヒー始めます」と書いてあり、会社では積極的にSDGsの取り組みを進めているので、興味を持つことができ、買ってみようかなと思いました。
高山さん:値段が変わらないので、どうせ同じなら、会社としても進めているフェアトレードの方を選びたいなと思いました。
橋本さん:アストラゼネカでは社内でのサステナビリティ等の取り組みがスピーディーに進みます。新聞やテレビの報道よりも、サステナビリティに関する情報をいち早く社内で知ることもあります。会社の研修の中で、安すぎる原料は児童労働や過重労働が絡んでいる可能性があること等の共有もありました。
佐藤さん:自分には何ができるのかを知ることができたので、これらからは認証ラベルがある方を選ぶことができます。

Q: 社内で開催されたフェアトレードミニレクチャーの感想を是非教えてください
佐藤さん:セミナーを聞いて、自分が知らなかったことが多いと感じました。日本は世界(G20の中)で2番目に多く奴隷労働製品を輸入してしまっていること、自分達が日々買っている商品の裏側で途上国の人が被害にあっているかもしれないことなど、事実を知らなかったからこそ目を向けてくることができなかった部分があります。フェアトレードのマークがついている商品を買えば私でも貢献できることが分かりました。家族とスーパーにいったときに、子どもに「フェアトレードマークがついている商品を探してみて」など話しかけてみたいです。
原口さん:社会・経済・環境の3つの要件を全て満たしていないとフェアトレードと認証されないことを知って、「そうか、そこまで考えられている商品なのだ」と感じ、出来るだけ選びたいと思いました。また、続けていくことに意味があると思いました。
橋本さん:フェアトレードはSDGsの全部に関係していることに驚きました。買えば貢献できるなら、身近で始めやすいので、もっと広まると良いなと思います。10代の人が一番フェアトレードを知っているという話がありましたが、購買力があるのはより上の世代だと思うので、その世代に知ってもらうことも必要だと思います。
高山さん:フェアトレードミニレクチャーのQ&Aの時に、「自分達に何ができるか」という質問の中で「お店の人にフェアトレード商品があるか聞く」というアプローチを聞いて、そんな簡単なことで変わるのだと思いました。子どもがSDGsについて調べていましたが遠いことに感じてしまう部分がありましたが、フェアトレードのお菓子等は買うことで貢献できて身近でわかりやすく、ぜひ子どもにシェアしたいと思います。
また、途上国の課題と日本の繋がりについて、教育・メディア等の中で知る機会があり、正しい選択が出来る情報を提供していくことが重要だとも感じました。(社内での推進は)コストがかかることですが、大企業が担っていくことが重要だと思います。


 インタビューの様子
インタビュアー(左)とアストラゼネカ日本法人の皆さま

インタビューを終えての感想
(田中理歩 (学生インターン・(取材当時)国際教養大学 国際教養学部 4年))

フェアトレード・ラベル・ジャパン事務局長による社内レクチャーには大阪と東京から多くの従業員が集まり、アストラゼネカ社内の高いサステナビリティ意識が感じられました。事前に社内ウェブでフェアトレードドリンク導入のお知らせが流され、カフェメニューのトップにフェアトレードコーヒーが表示されるなど、訪問を通じてアストラゼネカの本気度を改めて実感しました。
学校教育でSDGsやサステナビリティについて学んでいない世代にとって、社内カフェのフェアトレードメニューや社内販売、社内講演などは、これらの重要なテーマを知る大きなきっかけとなります。フェアトレードについて初めて知った従業員からその家族へと情報が広まり、オフィス内に留まらない大きなインパクトを生むことを強く感じました。
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