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【開催報告】SCAJ2024 WATARUブース内フェアトレードセミナー(2024/10/10)
2024/10/23(水)
東京ビッグサイトにて2024年10月9日~10月12日の4日間にわたり、スペシャルティコーヒー展示会SCAJ2024が開催されました。
その2日目にあたる2024年10月10日(木)、フェアトレード認証事業者であるワタル株式会社の出展ブースにおいてフェアトレードコーヒーセミナーが開催され、フェアトレード・ラベル・ジャパンのシニアディレクター中島と、エチオピアから来日したオロミア生産者組合連合会(OCFCU)のミティク・ベケレ氏が登壇し、高品質なフェアトレードコーヒーの魅力をご紹介しました。
SCAJは、中南米、アフリカ、東南アジアなどの生産国・地域をはじめ、世界中の業界関係者とコーヒー関連のあらゆる商品が一堂に会するアジア屈指のスペシャルティコーヒーイベントとして知られています。近年では、有名なバリスタを招いたイベントや実演があり、世界各地の珍しいコーヒーが手に入るなど、一般の方の来場も増えていることから、コーヒー好きの方々にフェアトレードを深く知っていただく機会になるよう、フェアトレード・ラベル・ジャパンからプレゼンテーションさせていただきました。
フェアトレードのラベルを見たことはあっても、詳しく仕組みを知らないという方も多い中、フェアトレードが取り組む課題、フェアトレード基準の内容、そして最終製品に国際フェアトレード認証ラベルが貼られるまでのプロセスなど、基本的な知識を深めていただきました。
(左から ワタル㈱の小柳さん、OCFCUのミティクさん)
セミナーでは、SCAJのために来日したエチオピアのオロミアコーヒー生産者組合連合 (OCFCU)の ミティクさん、そしてコーヒー豆の仕入れをご担当されているワタル株式会社の小柳さんからも、フェアトレードの果たす重要な役割やエチオピアのフェアトレードコーヒーの魅力をご紹介いただきました。
OCFCUは、1999年にたった2人の従業員と2万2千の農家と共に立ち上がりましたが、今ではエチオピアを代表するコーヒー専門の農業組合となり、55万軒もの農家が参加しています。高品質なフェアトレードコーヒーとして高く評価され、世界各地へ輸出されています。フェアトレードにより生産者組合が得られるフェアトレード・プレミアムは、連合傘下の各小規模生産者組合へと取引量に応じて分配され、それぞれの組合において使途を話し合い、品質改善のための投資のほか、地域の学校や医療、道路整備など地域開発の資金として活用されています。組合加盟のコーヒー農家のみならず、オロミア州の地域で暮らす多くの人々が、フェアトレード・プレミアムによる恩恵を受けていると、ミティクさんは話してくれました。「フェアトレードの仕組みにより、農家の人たちは、自分たちが丹精込めて作ったコーヒーに対し、適正な対価を得ることができるようになりました。生活の質だけでなく、コーヒーの品質を上げることもできるようになりました」という言葉が印象的でした。
ワタル株式会社小柳さんからは、エチオピアのOCFCUを訪問された際の現地の様子が紹介されました。首都の大都市アディスアベバからオロミア州へ、そして組合のあるコーヒー産地までを順に写真で追いながら、現地を感じることができるリアルなお話しでした。「フェアトレード・プレミアムが、きちんと現地に届いているのか、という疑問を持つ方もいらっしゃると思いますが、実際に現地を訪れ、しっかりと役立てられていることを確認することができました」と力強く語ってくださいました。来場者には、OCFCUのフェアトレードコーヒーの試飲がふるまわれ、多くの来場者が実際にコーヒーを味わいながら、現地の生のお話に聞き入っていました。産地では、地域の人々が集まって水路を引く工事を行うなど、より住みやすい地域づくりのために協力している様子のほか、フェアトレード・プレミアムによって建てられたコーヒー関連施設や学校など、プレミアムが確実に現地で役立っていることをレポートしてくださいました。
セミナー中は多くのSCAJ来場者の方々に立ち止まって聞いていただきました。お立ち寄りいただいた方々、ありがとうございました。
エチオピアのフェアトレードコーヒーは、スーパーやコーヒー店など、様々な場所で販売されていますので、ぜひ味わってみてください。
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