ジェンダー平等 ‐Gender equality‐
世界の食料の約6~8割は、女性の農家によって栽培されています。しかし、女性は土地の所有権を持っていないことが多く、その土地から生み出される利益を十分に得られない状況にあります。フェアトレードは、このジェンダーギャップを解決するための活動を行っています。
コートジボワールのCAYAT協同組合では、2015年に女性協会を設立し、女性農家の育成に力を入れ、女性が協同組合でより大きな役割を果たせるようになりました。© Mohamed Aly Diabatae
農業における女性の役割は時代とともに大きくなっていますが、土地や、農業に必要な資材、情報、信用、トレーニングなどへアクセスできる機会は、男性よりも女性の方が少ないことが調査により分かっています。こうした不公平な資源分配は、女性の立場が弱くなる原因となっています。
フェアトレードの登録データでは、フェアトレードに直接関わる小規模農家や労働者のうち、女性が占める割合は25%となっていますが、実際にはもっと多くの女性たちが、夫や男性親族が所有する土地で働いているのです。特に、歴史的にみても、女性はリーダー的役割に就きにくい状況にありました。女性の立場が尊重され、女性の声がしっかりと届けられることは非常に重要であり、現在も大きな課題となっています。